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コア・コンピタンス経営  G.ハメル&C.K.プラハラード 日本経済新聞社 1995/03/24 

第96回は、「コア・コンピタンス経営」を取り上げました。中核となる能力(コア・コンピタンス)とは何かについて書かれた本の紹介でした。

                        こちらをご覧ください → はじめに

No.097 ★★★ 2002/02/03 Sun  コア・コンピタンス経営  G.ハメル&C.K.プラハラード 日本経済新聞社 1995/03/24

大競争時代を勝ち抜く戦略

7年近く前に発刊された本です。今回書評を書くにあたって読み直してみました。
まず気がつくことは、日本企業の事例が豊富に取り上げられていることです。
(1)世界最初に小型トランジスターラジオを開発したソニーが、小型化技術でその後の成長の基礎を築いたこと

(2)バイクで一大ブランドを築いたホンダがエンジン製造技術で自動車の世界でも地位を得たこと

(3)ヤマハが大型ピアノの代わりに、一般家庭でも使える電子ピアノを開発したこと

(4)シャープが携帯端末「ウィザード」(日本名ザウルス)を世界に先駆けて開発したこと

(5)キャノンはパーソナルコピーの需要に目を付け開発したこと

(6)トヨタはこの価格ならば売れるという高級車「レクサス」(二本名ウィンダム)をアメリカ市場に投入したこと

(7)日本ビクターは家庭用ビデオに着目し、VHSを開発したこと

などなど。

「コア・コンピタンス」を著者は次のように定義しています。

<コア・コンピタンスとは、顧客に特定の利益をもたらす一連のスキルや技術をいう。ソニーにとってその利益とは携帯性で、そのためのコア・コンピタンスが小型化である>

日本企業の成功事例が多く取り上げられていますが、この本が出版されてから7年の歳月(オリジナルの『Competing for the Future』からは8年)が経過していますが、2002年2月になっても日本経済は一向に回復の兆しが見えません。
その意味で、この本を読み、自社の「コア・コンピタンス(中核となる能力)」を再度見直してみる必要があるのではないかと感じました。

著者はコア・コンピタンスとなる3つの条件を挙げています。

(1)顧客価値
顧客に認知される価値を他の何よりも高めなければならない。

(2)競合他社との違いを出す
コアの企業力(コア・コンピタンス 注:藤巻)として認められるためには、ユニークな競争能力でなければならない。

(3)企業力を広げる
コア・コンピタンスが真にコアとなるのは、新製品市場への参入の基礎を形成するときである。

訳者である一條和生氏によると、日本企業が変革を遂げるためには次のようなことが必要であると主張しています。

<まずは過去を振り返り、日本企業の強みはどこにあるのか、もう一度確認してみることである。そしてその中でもはや通用しないものは何か、依然として強みであるものは何か、そして何をどのような方向で伸ばしていけばよいのか、分析してみることである。このような日本企業の一つの、そして重要な強みが、本書では「コア・コンピタンス」という言葉で説明されている>

オリジナルは → No.097 ★★★ 2002/02/03 Sun  コア・コンピタンス経営  G.ハメル&C.K.プラハラード 日本経済新聞社 1995/03/24